ドキュメント「働き方改革」

 2015年12月8日、「ザ・キャピトルホテル東急」で朝食会が開かれました。

 加藤勝信大臣、新原浩朗内閣官房審議官などが出席者し、同一労働同一賃金に関するレクチャーが行われたそうです。レクチャーを担当したのは、後に「同一労働同一賃金ガイドライン案」の作成に携わる東京大学の水町勇一郎教授でした。同一労働同一賃金の実現は難しいといわれる中、日本でも実現可能だと主張したのが水町教授です。この時が、同一労働同一賃金のスタートラインだったのかもしれません。

 総理大臣、連合、経団連、学者、そして「将軍」と呼ばれた官僚など、たくさんの関係者が登場します。特に、将軍の存在が大きく、審議会の人選や運営など中心的な役割を果たしたそうです。その剛腕ぶりが批判的にも描写されています。また、電通事件、野村不動産の裁量労働制に伴う過労死事件など、いくつもの出来事が出てきます。特に、電通事件では、厚生労働省の“かとく”の捜査について記述されていますので、人事担当者であれば臨場感を感じると思います。

 著者たちは、朝日新聞の記者です。権力におもねることなく批判的に書かれていると思います。この書籍を通じて、働き方改革に関する政策決定のプロセスを感じることができるでしょう。人事担当者を悩ませる「働き方改革」がどのように出来上がったものなのか、知っておいても損にはならないと思います

 

 

著    者:澤路毅彦、千葉卓朗、贄川俊

出 版 社:旬報社

発 売 日:2019年6月

カテゴリー:ジャーナリズム(働き方改革)

 

 

 

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