部門別の賞与額

Q.部署ごとに賞与の箇月数を変えることに問題はないでしょうか?

A.これは、組織業績評価制度の手法の一つと考えられます。

 会社の業績に応じて賞与の原資が変動することは、当たり前のことだと思いますが、部門別採算管理が徹底する中では、部門別に賞与の原資を変動させる企業も多く存在します。

 賞与の支給箇月数を部門別に変動させるということは、賞与の原資配分を部門別に変化させるということになります。高業績の部署は、その部署に所属する従業員の賞与が増える方向にシフトしますので、部署としての一体感を醸成することができ、モチベーションのアップに役立つでしょう。

 ただし、組織業績を評価するルールが明確になっていないと、恣意的だと誤解を受けることも考えられますので、部署別に支給箇月数を変動させるには、その根拠を明確にすることが必要と思われます。

 手法としては、営業部門であれば、予算達成率と達成額のようなものが考えられますが、気をつけなければいけないのは、達成率のような定率だけにしてしまうと、極端なケースに対応できなくなる場合もありますので、達成額のような定額の基準を兼ね合わせた指標が必要になると思います。