賃金レンジの3タイプ

 賃金レンジとは、その名の通り、賃金の“はば”や“範囲”のことを指します。例えば、等級毎に賃金にどのような範囲が設定されているかを確認するわけです。基本給や理論年収などについて、そのTOP(一番上)とBOTTOM(一番下)の範囲をグラフ化します(左図)。それが、賃金レンジです。左の模式図には、重複型、連続型、格差型の3つの類型を示しましたが、それぞれの特徴は下記のようなものです。

重複型

グループ毎の間隔がなく、相互に重なっており、実際の賃金表でよくみられるタイプ。年功的になりやすい反面、一定のレベルまでは昇給させることができ、運用を重視するタイプ

連続型

グループ毎の間隔が、広がりも重なりもせず、上位グループの下限と下位グループの上限が一致するタイプ。等級の定義は容易だが、昇格時のモチベーションを確保しにくい。

格差型 グループ毎の間隔が、広がっていることで、昇格をした場合などに賃金が一気に上がる形態で、社員のモチベーションを鼓舞することに有効なタイプ。また、グループ毎の間隔が広がっているため、等級を定義づける場合は、その差が明確になりやすい