日本の雇用と労働法
著者である通称“hamachan先生”といえば、超一流の研究者でありながら、キングブロガーの異名を持つ一風変わった出で立ちの方です。この先生のホームページをチェックしている専門家も多いことでしょう。
日本はメンバーシップ型の雇用契約を結ぶ国であり、欧米流のジョブ型の雇用契約とは異なる雇用システムを持つ。ここから、この本はスタートします。この“メンバーシップ型” 雇用契約は、一言で日本の雇用システムの多くを物語っています。
法政大学の授業用に執筆されたとのことですが、新書でありながら雇用システム、歴史、労働法と、よくこのスペースに押し込むことができると感心させられます。新書とは異なる次元に存在する書物だと思った方が良いでしょう。
労働法を苦手としている人でも、この本なら好きになれるかもしれません。それだけ、分かりやすく面白く、深く、本当に勉強になる本です。