人的資源管理論 【理論と制度】 第3版

 この書籍の169ページ。

 『 「全体から逆算して項目評定の鉛筆を舐める」管理職が28.1%と3割近くもいる 』 、 『 評価制度の「精緻化」によって評価の「精度」を上げられるという「信仰」がある 』  

 どちらも、“あるある”と言いたくなりそうな内容です。

 人的資源管理は、略してHRM(Human Resource Management)と表現されることも多いと思いますが、日本語がアルファベットやカタカナになると“カッコ良さ”がつきまとい、実態と乖離したニュアンスを醸し出すことがあります。著者である八代先生は、“人的資源管理”と“労務管理”や“人事管理”に違いはないというスタンスで本書を書かれており、その点からも人事担当者が正面から向き合うべき内容のオンパレードです。

 大学の学部生のテキストとして執筆されたそうですが、それだけでは”もったいない”。実務を経験した中堅人事担当者が、ご自身の知識を整理するために役立つ書物と言えそうです。

著    者:八代 充史

出 版 社:中央経済社

発 売 日:2019年8月

カテゴリー:学術書(人的資源管理論)