会社が「泣き」を見ないための労働法入門
労働法を体系的に学ぶというよりは、“会社が「泣き」を見ないため”特定のトピックに焦点を絞った書籍です。ブラック企業や過重労働など最近の動向を念頭に置き、以下のような章構成になっています。
第1章:「ブラック企業」問題
第2章:サービス残業
第3章:過重労働
第4章:パワーハラスメント
第5章:若者の使い捨て
第6章:その他の課題(追い出し行為等)
第7章:ブラック企業と思われない組織づくり
タイトル通り、入門書として書かれていますので詳細な部分までは立ち入らず、適切な文章量と平易な言葉使いのおかげで簡単に理解することができます。分かりやすさを重要視しているのでしょう。人事担当者が読むだけでなく、部下を抱える管理職に読んでもらうのもよいと思います。
著者である北岡先生は、元労働基準監督官であり行政から見た視点が活かされていると思います。いわば、監督官から会社へのアドバイス集といえるかもしれません。入門書とは言いながら必要な情報も揃っていますので、あまり労働法に詳しくない人が、とりあえず1冊よみたいときに適しているような気がします。
著 者:北岡 大介
出 版 社:日本実業出版社
発 売 日:2014年5月
カテゴリー:実務書(労働法)