その幸運は、偶然ではないんです!

 「もうキャリアプランはいらない」

 この本のオビに書かれたフレーズです。キャリア論が流行してから何冊の書籍が世に出たことでしょう。その中で、ひときわ異彩を放っているのがこの本です。

 「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」という考え方があるそうです。偶然の出来事が起きるその前には、自分自身のさまざまな行動が存在し、その行動が次におきる偶然を決定する、と考えます。そのため、幸運を呼び込むためには、自分自身の行動を通して“偶然”という可能性を広げることが重要なんだ!と言われているような気がします。予期せぬ出来事を大いに活用することができれば、人生は良い方向へ向かうことになるのでしょう。

 本の中に出てくる著者自身の言葉をお伝えしたいと思います。

 「あなたは今までに失敗したことがありますか?」

 「あなたは覚えていないかもしれないが、何度も失敗してきた。」

 「初めて歩こうとした日、あなたは転んだ。」

 「失敗することは当たり前のことです。」

 「唯一確かなことは、何もしないでいる限り、どこにもたどり着かないということでしょう。」

 「どこからでもいいから、とにかく始めなくてはなりません。」

 参りました。降参です。こちらのことが見透かされているようです。下手な言い訳は通用しないかもしれません。とりあえず読んでみるのはいかがでしょうか?仕事に対する向き合い方が変化するかもしれません。 

著    者:J.D.クランボルツ、A.S.レヴィン 

出 版 社:ダイヤモンド社

発 売 日:2005年11月

カテゴリー:一般書(キャリア論)