後悔しない「産む」×「働く」

 女性よりも男性が、読んだ方がよいかもしれません。

 冒頭に「3つの山」の話が出てきます。ライフイベントには、「仕事」、「結婚・パートナーシップ」、「子どもを産んで育てること」の3つの山があり、女性は早くから意識しているそうです。一方、男性には「仕事」という1つの山しかない。こう言われてしまうと返す言葉がありません。男性を批判している文章ではないのですが、後ろめたさを感じてしまうのは私だけでしょうか。

 この書籍の中にはたくさんのデータが登場します。例えば、女性の出産適齢期は20〜30代前半というデータがあるそうです。40代で出産する女性もたくさんいるので、あくまでも理想形とのことです。加えて、男性のデータも出てきます。男性の年齢が高くなるにつれて、パートナーである女性が流産する可能性が高くなるそうです。男性の年齢が30代後半になると、流産リスクの確率が上がることが見てとれます。どうやら、子供を作る適齢期は男女双方の問題のようです。

 男性の家事・育児時間と出生率について、国際比較のグラフが出てきます。先進国の中で、日本の男性の家事・育児時間は最も短く、かつ、合計特殊出生率が最も低いことが分かります。また、別のグラフでは、第1子が生まれた後に、夫の家事・育児時間が長いほど、結果として第2子が生まれている現状を確認することができます。つまり、男性の家事・育児時間の長さは、少子化問題と密接な関係があることが指摘されています。女性活躍の要因は、男性にあるといってよいのかもしれません。

 従業員のキャリアデザインを考える人事担当者には、きっと参考になる書籍です。特に、男性の人事担当者にお薦めしたいと思います

 

 

著    者:齋藤英和、白河桃子

出 版 社:ポプラ社

発 売 日:2017年8月

カテゴリー:新書(キャリアデザイン)

 

 

 

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