日本の労働法政策

 書籍というよりは、枕かもしれません。

 使う人によって使用方法はいろいろあるでしょう。例えば、人事担当者が企画書等の前書きに歴史的背景を解説する場合に役立ちます。また、書籍や雑誌等の原稿を書く人にとっては、力強い参考文献になってくれるでしょう。全部で1,000ページを超えていますので、通読するというよりは関連する分野ごとに使っていくうちに読了することになりそうです。大著ではありますが、細かく単元が分かれていますので、個別の分野を読み終えるのにさほど時間はかかりません。

 著者いわく、「本書の特色は労働立法の政策決定過程に焦点を当て、政労使という労働政策のプレイヤー間の対立と妥協のメカニズムを個別政策領域ごとに明らかにしていくところにある」とのことです。個別の法律がどのような経緯で成立したかが手に取るようにわかります。「完成品としての労働法ではなく、製造過程に着目した労働法の解説」に視点がありますので、労働法の根っこの部分に対する深い理解が得られるでしょう。

 この書籍は、法政策という視点から5部編成になっています。「第3部 労働条件法政策」は、労働時間、賃金、就業規則などについて記述していますので、ここから始めると読みやすいかもしれません。表層的な部分では物足りず、突き詰めて考えるタイプの人事担当者にお薦めしたいと思います

 

 

著    者:濱口 桂一郎

出 版 社:労働政策研究・研修機構

発 売 日:2018年10月

カテゴリー:学術書(労働法政策)

 

 

 

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