わかる人的資本経営

 「カタカナ」用語が多いのは人事の宿命か?

 昨今、人的資本経営が流行のようです。言葉だけが一人歩きしているようにも感じます。それに加えて、「リスキリング」、「ウェルビーイング」、「パーパス経営」など、カタカナが氾濫して困っている人事担当者がいるかもしれません。そんな時、役に立ってくれる書籍です。人的資本経営とは何か、それぞれのカタカナ用語の由来や定義なども解説してくれます。人事コンサルタントの営業トークではなく、政府の規制改革会議のグループ座長をしていたきちんとした識者の解説です。

 「ジョブ型雇用」についても理解を助けてくれる記述が多くあります。例えば、「成果主義はどちらかといえば非常に単純な業務でしか有効でなく、環境の変化でますます多様化・複雑化するオフィスワーカーには、そもそも成果主義を当てはめることは難しいという基本認識を持つことが重要です」と記述されています。オフィスワーカーに成果主義は馴染まないでしょうし、複合的な業務を担当する従業員にジョブ型雇用は結び付きにくいとも考えられます。

 メンバーシップ型からジョブ型雇用へ転換が必要だとする著者の主張には賛同しかねる部分もありますが、人事担当者としての知識を整理するためには全体として大変参考になります。新書ですので、通勤のお供にいかがでしょうか。

書影

著   者:鶴 光太郎

出 版 社:日経BP・日本経済新聞出版

発 売 日:2026年1月

カテゴリー:雇用・労働(新書)

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